抑えておきたい看護記録の書き方

看護師が行っている看護過程や看護活動を記録し、看護内容の評価や診療報酬の算定などに活用されているのが看護記録です。後々の改ざんが行えないように、看護記録を記載する時には、黒いボールペンを使用して、記載ミスをしてしまった場所には二重線を引いて訂正しなければならない決まりになっています。また、「右」と書くべきところを「左」と書いてしまって、訂正内容がその前に書いた文章とまったく異なる意味になってしまうようなら、訂正した日付と時間、訂正者の氏名も合わせて記載します。さらに、看護記録をつける時には、自分の推察や曖昧な表現は避けることがポイントです。血圧が高いという表記は「BP186、95mmHg」など数値を書いたり、滲出液が出ているときには、「10円玉大の赤褐色滲出液あり」など、具体的な表現を用いて記録をつけるようにしましょう。

それから、看護記録は患者の問題や処置などを明確に記録するSOAP形式をはじめ、患者の反応や状態を主として記載するDAR形式や、時系列で患者の状態や処置などを記録する経時記録などがあります。病院ごとに看護記録の形式は異なりますが、基本的に「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(なに)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」という、5W1Hを意識して記載することが求められます。

その他、看護記録では、敬語や感嘆符、誤解を招くような記号や略語、患者の人権や人格を否定するような偏見的な表現は使わないようにしなければなりません。誰が目にしても分かりやすく、不快感を感じないように記載することが重要です。